引っ越しバイトはイメージ通り、肉体的にきついバイトである。ただ、ある程度ベテランになれば新人のペースに合わせての作業になるので、この点はだいぶマシになる。また、慢性的に人材が不足しているバイトなので、面接で落ちることはほぼ無い。バイトに受かるかどうか心配な人も、この点では心配不要だ。
他にも、バイトの時給が良いという点もある。
つまり、引っ越しバイトに向いているのは
1.体力、筋力の付く仕事をしたいと思っている人
2.採用に不安のある人
3.時給が高額なバイトを探している人
これらに当てはまる人である。
特に、給与の点では、月10日程度働くだけで1ヶ月暮らせるぐらいの収入を得られる。自由な時間を多く作りたいと思っている人にも魅力的なバイトだ。
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この記事では
▶ 引っ越しバイトの仕事内容と給料、シフト、バイト仲間について
について詳しく紹介するとともに
▶ 引っ越しバイトの良かった事、嫌だった事
▶ 引っ越しバイトをおすすめできる人
まで、引っ越しバイトを実際に行っていた経験を元に、多くの人が気になっているであろうことも詳しく述べていきたいと思う。
引っ越しバイトの仕事内容と給料、シフト、バイト仲間について
引っ越しバイトは相当なことがない限り、面接でも落とされない。常に人手が不足している業界なので、とりあえずやってみてほしいと頼まれる。ただし、身元の確認をするため、住民票の提出と親への電話を必須にしてる会社はある。
引っ越しバイトに限らず、稼げるバイトほど辞めていく人は多い。ラブホテルのバイトもそうだった。当たり前の話だが、辞めていく人が多いバイトほど採用は楽に決まる。
引っ越しバイト仕事内容
仕事内容は想像通りだと思う。ダンボールや家具をトラックに積んで運び、新居で下ろす作業になる。また、運ぶ前には家の中、マンションでは通路やエレベーターは傷つけないように養生(保護)し、家具も毛布を包むなどもする。
エレベーターがないと1階から5階まで洗濯機やタンス、冷蔵庫を階段で持っていかないといけないためかなり大変な作業になる。特に、暑い夏場の作業は体力的にもかなり辛くなる。夏場はベテランの作業員でも倒れないように注意して作業している。
体力的な面でいうと、高層マンションの引っ越しは非常に楽である。エレベーターで上がっている時間の方が長く、作業も全体的にのんびりできるからだ。著者は東京で引っ越しバイトを行ったため、港区や品川区へ引っ越す人の中にはこのような高層マンションへ引っ越すケースが何度もあった。東京の引っ越しバイトの方が他よりもこういった現場は多いだろう。
時給、日給、勤務時間と勤務日数など
夜暗くなる前に作業を終わらせないと近所迷惑にもなるため、引っ越しバイトの朝は早い。明るくなり始める朝6時には集合して、当日のメンバーに挨拶し、引っ越し用の器具が揃っているか、壊れていないかの確認をする。7時には営業所を出て現場へ向かう。予定勤務時間は7~16時の9時間(作業8時間+休憩1時間)になる。ただ、9時間で終わることはほとんど無かった。
引っ越しバイトの給与は時間給と日給で決められる。この場合、時間給の方が稼げる。基本的に引越業者が直接募集しているところは時給制となっており、日雇い等の派遣会社を通した場合は日給制となる。バイト募集の求人では、近場で通いやすい引越業者の営業所を探し、直接雇用のバイトで応募するのが良いだろう。
著者の働いていた引越し屋は時給制で、今よりも時給の安かった当時でも基本時給1200円、16時を過ぎると残業となり25%アップの1500円、22時を過ぎるとさらに25%アップの1875円になった。
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休憩時間として1時間引かれるだけで、トラックで営業所を出てから戻って来るまでの時間が働いた時間としてカウントされる。もちろん、トラックでの移動時間も給与に含まれるため、年末や3月、7、8月の繁忙期は日給2万円を超える日も何日かあった。
1日にこなす現場の数、バイト時間は引越業者にもよるとか思う。多いのは1日午前と午後の2現場である。ただし、3月など引っ越しシーズンの繁忙期になると、3現場も何度か経験すると思う。3現場こなすと、終わって支店に帰ってくるのは深夜になる。
逆に、東京から大阪といった長距離引っ越しの場合は、1現場で移動時間がほとんどなので楽だ。泊まりがけになる場合も、時給制なら移動時間も当然給与は発生する。ある程度のベテランになると、こうした長距離の現場も任されるようになるので、更に仕事は楽になる。
また、引っ越しバイトではお客さんからご祝儀もいただける。著者の働いていた会社では、お客さんからいただいたご祝儀は社員、バイト関係なくみんなで分けるという決まりがあった。そのためこのご祝儀が収入に加算されるのは非常に大きかった。
お客さんが若い人でも、1人1万円ずつくれた現場もあった。引っ越しのエリアごとに、東京でも貰いやすい地区と貰いにくい地区がある。若い人で港区の高層マンションへ引っ越すお金を持っているような人は、封筒に包まずキャッシュで1万円ずつくれたこともある。
振り込まれるバイト代としては、1日1.5万円ぐらいが平均になる。ただ、こういったご祝儀もあるので、月に10日入っただけでも18万円以上は収入として得ていた。
短期の引っ越しバイトがおすすめできない理由
引っ越しバイトは短期(単発)でも日雇い派遣という形で入れる。しかし、日雇いで入るのはおすすめできない。
普段運動していない人が長期で引っ越しバイトをしているメンバーに入ると1時間ももたないだろう。一緒に働くメンバーによっては足手まといになるため、文句を言われたり、怒鳴られたりするはずだ。また、給与も日雇い派遣の方は派遣会社を通すため安くなっている。
短期でやるにしても、引越業者が募集している長期を前提とした求人から入れば良い。毎日のように辞めていく人がいるので、1ヶ月以内で辞めても気にする必要はない。
著者の働いていた引っ越しバイトでは、シフトの前日に電話して、明日予定通りに入ると連絡しなければならないルールがあった。前日に連絡をしなければバックレたと見なされて特に気にされない。こうしたバックレは引っ越しバイトでは良くあるからだ。もちろん、翌日に人数が足りない場合は何度か連絡が来るだろう。
勤務日数を減らしたい場合どうするか?
引っ越しバイトでは3月や7月、8月はほぼ毎日のようにシフトへ入れられる。忙しい時期も週2、3日勤務にしたい場合は面接時に予め理由を作って伝えておいた方が良いだろう。「のんびり働きたい」からという理由では厳しいため「他にバイトをしてる」「自営業で本業がある」といった理由が良い。
もちろん、人によっては適当な理由をつけて自由にバイトへ入っている人もいる。半年働いて半年間海外を放浪するという人やミュージシャン志望の人も東京では働いていた。学生の場合は一度辞める形をとり、長期間の休みの間だけ戻ってくるといったことを繰り返していた。ただし、馴れないうちは面接時から理由を作っていた方がシフト量は減らしやすいだろう。
著者の場合、週末ほど現場数が増え、必ず入ってくれと言われるので、週末を中心に月10日程度入っていた。
バイトの仲間や年齢
社員といい、バイトといい、色んな人がいた。著者の働いていた引越業者では男しかいなかった。ただし、梱包で手伝いに来てくれる人には女性もいた。
みんなギャンブルと女好きでパチンコや競馬、FXの話をしているのはよく聞いていた。やはり、引っ越しバイトは、やりがいというより、とにかくお金がほしいからやってるという人がほとんどかと思う。
社員になっているのは、社員希望で始めた人である。長期間バイトをやってる人でも社員にならない人は多い。使える人が社員になるというよりも希望者が社員になるので、社員でも使える人、使えない人がはっきり分かれていた。
レギュラーバイトでやってる人の年齢は下は学生の10代後半で上は30代前半ぐらいまでだった。繁忙期になるととにかく人が足りないので、日雇いで派遣されてくる人もいた。そういう人は大体30代前半から40代前半ぐらいだった。30代で普段まともに身体を動かしていない人だと、かなりきついバイトなのは間違いないと思う。慣れていないと階段の乗り降りをし、椅子を運ぶのでさえ大変になる。日雇い派遣の人は1現場で動けなくなり、辛すぎて途中帰る人も何人かいた。
引っ越し屋で働いている人たちは、普段からこのような重い荷物を持つことに慣れている。見た目以上にパワーがある人が多い。著者も1年以上続けたが、見た目はもちろん握力もアスリート並みの数値まで増えていた。
長期で働いている人にもぽっちゃり体型の人はいたものの、ほとんどの人は体型が引き締まっており、みなウエイトトレーニングを長時間続けるだけの体力を持っていた。
夜に地元のヤンキーとトラブルになった際も、バイトの先輩方はヤンキーを簡単にふっ飛ばしていた。足腰といい腕力といいパワーがまず違うので、ベテランバイトメンバーが揃っている引越し屋のアルバイトは喧嘩もかなり強いかと思う。
引っ越しバイトの良かった事、嫌だった事
引っ越しバイトでもっとも良かった点は上でも紹介したように、給与が他のバイトよりも高い点である。給料以外でも東京ではご祝儀をもらえたため、収入の足しになった。
給与以外で、良かった点、また悪かった点をまとめると下記のようになる。
引っ越しバイトで良かったこと
①数ヶ月でも続ければジムに行かなくてもかなりの筋力が付く
②バイト中時間が経つのがとにかく早い
③夏場はキツいが、慣れれば作業中に肉体的な疲労はそこまでない(疲労は帰った後に出てきて、夜はぐっすり寝れる)
引っ越しバイトで嫌だったこと
①嫌な社員、バイトと現場が一緒になると一日が苦痛になる
下記でそれぞれ詳しく説明していく。
引っ越しバイトで良かったこと
意識してプロテインを摂取したり、食事量を増やしたのもあって、月10日で1年以上続けただけでも、かなり体格が良くなった。最初は滑り止めの軍手をしていたものの、握力を鍛えたいという理由で素手にしたところ腕も太くなった。腕だけを見て喧嘩が強そうだと言われたこともあった。意識しなくても、しばらく続ければ腹筋は割れるし、胸筋も付いてくる。バイトに入るだけで身体全体を鍛えることができた。
また、バイトによっては時間がたつのが非常に長く感じられるものもあるだろう。立ってる時間の長いバイトなどがそうだ。しかし、引っ越しバイトはとにかく時間が経つのが早かった。これは著者個人だけでなく、バイト仲間も言っていたので間違いないかと思う。目の前の作業に集中しているので、ついさっきまで明るかったのがもう暗くなるということがしばしばあった。
作業に関して詳しく言うと、最初の数ヶ月は社員さんと半年以上続けているベテランバイトと新人の3人以上のチームで、少し大きめのトラックで現場に入る。この期間は新人がメンバーの中でも一番体力的にも劣っているので非常に大変だ。そのうち作業の慣れて仕事を覚えてくると、社員さんと2人の荷物が少ない単身引っ越しの現場へ入ったり、ベテランとして、新人と3人以上のチームに入れる。新人がいると、新人のペースで現場が動くのでかなり余裕になる。
ちなみに、普段から運動している人でも、引っ越しバイトに慣れるまではベテランの人には筋力も体力も敵わないと思う。ウエイトトレーニングを1日8時間以上行うのとほぼ同程度の体力が必要になる。それほど全身の筋力を使ったキツイ仕事とも言えるかもしれない。
引っ越しバイトで嫌だったこと
嫌なことは人間関係だけだった。具体的には嫌な社員、バイトと現場が一緒になると一日が苦痛になった。
著者が働いていた引越業者の営業所では15人ぐらいの社員がいた。これだけいると2、3人はどうしょうもないキチ◯イみたいな社員も混ざる。大したミスでもないのに、現場で怒鳴り散らしたり、車での移動中もずっと新人に説教を垂れたりするのだ。
ベテランになると、肉体的な疲労は気にならなくなる。しかし、こういった精神的な部分はいつまで経っても解消されないだろう。もちろん、関係の良くない社員でも、ベテランになり、作業がある程度できるようになったら関係が良くなる人もいるし、仲が悪くとも1回話が盛り上がって、それ以降は関係も良くなる場合もあった。
ただし、人間関係の悩みが生じるのはどのバイトでも同じだろう。引っ越しバイト特有の嫌なこととは言えないかもしれない。
引っ越しバイトをおすすめできる人
引っ越しバイトは体力的にも大変な仕事である。3ヶ月程度続けても体力的なキツさが「なくならない」人にはおすすめできない。また、女性もほぼおらず、男性限定でかつ10代後半から30代前半ぐらいまでしかできない。30代後半以降の人には難しいバイトになる。営業や管理の仕事を希望してもまずは足りない現場仕事からやらされるため、我慢の期間が続くだろう。
十分に対応できるぐらいにまで身体が作られれば肉体的にもそこまで大変なバイトではなくなる。人によっては楽に稼げるバイトと言っても過言ではない。楽に稼げると言うと、一般的には信じてもらえないだろう。しかし、長く続けているベテランの間では共通の認識だった。1日で稼げる額も大きいので時間的な余裕もできるし、副業にも向いている。
日雇いバイトの登録から単発で仕事へ入るまでの流れをわかりやすく紹介しますの記事でも述べている通り、このように特別な技能が必要なく、1回で高額を稼げるバイトというのは、仕事以外で実現したいライフスタイルを持つ人にもおすすめである。稼げる額(時給)が高くなれば労働時間を少なくできる。労働時間を少なくすることで、ほかの好きなことへリソースを注げる。
20代から30代前半ぐらいまでの人なら、体を鍛える目的で始めても給料が貰えるため一石二鳥になるはずだ。
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上記サイトでは引っ越しバイト「以外」の高収入バイトも紹介されている。また、引っ越しバイトが体力的に厳しそうなら、ピッキングのバイトで感覚を掴むことから始めても良いだろう。

ピッキングでも荷物の持ち運びがあるため、基礎体力を付けられる。
上でも述べたように、日雇いとして引っ越しバイトへ入ることもできる。ただ、日雇いの引っ越しは現場集合、現場解散という形が多い。現場までの交通費は自分で出さなければならない。アルバイトでの採用されれば、毎回同じ営業所での集合・解散になるので、そちらの方が通いやすいだろう。
バイトの仕事内容等は引越業者によっても多少異なる。どういうものか更に詳しく知りたいなら、1日でも実際にやってみるのがベストだ。すぐに辞める人も多いので、辞めても気にされない。まずは経験してみてはいかがだろうか?
お金が無かったり、家賃を節約したいなら住み込み(寮付き)の仕事も検討すべきだ。住み込みで高額を稼ぎたい人は下記サイトを参考に。
>>> 引っ越しバイトよりも楽に「稼げる」寮付きの仕事先一覧
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体力的に難しかったり、上記内容で引っ越しバイトをやる自信が無くなってしまった人は精神的、肉体的に楽なバイトも参考に。
